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1kW免許取得に関してのまとめ [QRO]


ここ数ヶ月かかって念願であった1kWの免許を取得することが出来た訳ですが、

実際にやってみると初めて分かったことが多かったです。


ネットにも沢山の先輩方が書いていらっしゃるので、

きちんと調べたりすれば分かる事なのかも知れませんが…



まず大きく分けると2つの問題をクリア出来なければ、1kWの免許は難しいです。

○ 電波防護指針のクリア

○ ご近所様の電波障害の調査及び署名を頂くこと


これさえクリア出来れば大丈夫だと思います。


この重要な点は後ほど書くとしまして…


細かい点では

・リニアアンプの確保。 

自分はメーカー製の新品を購入しました。


・それに従う200Vの電源の確保。

ちょうどシャックのエアコン用のコンセントが分電盤で単独になっていたので、それを使用しました。

なのでシャックにエアコンは望めないかも…


・電波障害を出さないための対策

200Wでずっと運用していても障害は出てはいませんでしたが、

電源ラインに多数のTDK製パッチンコアと、エキサイター及びリニアには

それぞれにLPFとCMFを設置。

家の電話ラインにもパッチンコアを取り付けました。


細かい点だとこんな感じになりますかね…




では、重要な大きな問題の方に戻ります。

電波防護指針ですが、これはアンテナの高さ、位置、ゲイン、同軸の損失などが絡んで来ます。

この計算では多くの方が使用している 局面印刷 という便利なソフトを使って、

データを入力していけば、防護指針がクリア出来るかの判定が出来ます。


特に防護指針は周波数が高ければ高くなるほど、またゲインが高いアンテナを使うほど厳しくなります。

その厳しさを補うためには、アンテナの高さを高くする必要も出てきます。


自分の場合は、北側は大きな駐車場、東側は自宅を挟んで公道、西側は実家を挟んで公道なのですが、

南側には距離が無いところに、3階建ての共同住宅があります。


そして、14/21/28MHzのアンテナは5エレ、50MHzは8エレという比較的ゲインの高いアンテナを使っていますが、

地上高と俯角減衰も加味されて、何とかクリアすることが出来ました。


なので、タワーを建てて高さを稼いでいなかったら無理だったかと思います。



そして、防護指針の計算では楽にクリアが出来るローバンドのアンテナですが、

当初、160mバンドではタワーに取り付けたスローパーを使用していました。



しかし、スローパーはうちの環境だと回り込みもしやすい感じで、

大出力だと電波障害も怖かったので、

80mバンドのトラップコイルを作って、ダイポールアンテナを160/80/75mバンドで共用出来るように張り直しました。


しかし、うちの敷地はそんなに広くないので、張り巡らした…って感じですが(^^;;;;



img028.jpg



下手くそな字で色々書いてありますが、

タワーの申請用に書いた上からの図面に太い線で書いてあるのがダイポールです。

(3.7MHzと書いてありますが、3.8MHzです^^;)


ちょっと苦し紛れの引き回しですが、ダイポールの両端はロープでタワーに引っ張ってあり、

滑車を付けているので、タワーの下で緩めて調整とかが出来るようにしてあります。



img029.jpg


下手な絵ですいません…横からの図です。

こんな感じでもSWRはちゃんと収まってるし、回り込みと電波障害は出ておりません。



これらの防護指針はローバンドなので数字的に楽々クリア出来ますが、

総通より隣や実家との距離が近いので、電波障害の懸念の指摘がありましたが、

電波障害検査の調査調査方法や、障害が一切出てないことを文書で提出したらクリアとなりました。




そして、大きな問題の二つ目…

ご近所様の電波障害の調査及び署名を頂くことは、

大変な緊張とドキドキ感があり、最大の山場ですが…


自分は 様式3 電波障害調査依頼書/回答書 と、

img030-1.jpg


このようなお願い文書(ネットで何方かの文章をお借りして少し訂正したモノです)と、

ちょっとした手土産を持って、11軒のご近所を回りました。


数軒は近所では顔でもある実家の母親にお願いしました(^^)


どちらのお宅も伺ったときから丁寧な対応をして頂きまして、

回答書の回収の際にも、非常に好意的に言葉をかけて頂きまして、本当にありがたかったです。

そして全てに電波障害は無しということでクリアが出来ました。


自分が生まれてしばらくしてから40年以上、同地に住んでいて、

近所付き合いも良好だった両親のおかげでもあるんですけどね^^;



また…この電波障害調査に関して不安に感じる方も多いでしょうけど、

お付き合いが良好な家や、普段の好印象を持たれている方が近所に数軒あったら、

大丈夫だと思います。



以上、簡単なまとめですが、

沢山のアドバイスや励ましを頂いたみなさまありがとうございました。



特に JQ1TIVさん には感謝感謝ですm(_ _)m







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タグ:1kW 落成検査
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コメント 4

qjr

おはようございます。
非常に詳しいご紹介ありがとうございます。160m.80m(75m)のアンテナは正に空中線で非常に勉強になりました。
ウチは隣家との距離が短いのでアンテナの引き回しは難しいと思われます。スローパーやタワードライブでも電波は出せるのでしょうが、電波防護方針クリアは非常に難しいです。こう言った課題をクリアしてkW免許を取得するのが本来のアマチュア無線技士(一アマ)なんだと今更ながら再認識しました。
ウチは精々タワーに上げられるメーカ製の逆V型ダイポールでいいとこ40m(7MHz)までが限界です。
電波障害は一度出してしまうと、関係なくても疑いの目が向けられますので細心の注意が必要ですね。ひどい場合はご近所から通報されて所轄官公庁のブラックリストに載って免許申請で予備免許が降りないっといったこともあるようです。免許がkWでも普段はQRP(必要最低限)って運用が求められるのもこう言った理由からなのかなと思います。

苦労して取得した免許なのでご近所やご家族のマッチングを大切にして末長く楽しみたいですね。
FB DX !
by qjr (2015-08-19 07:06) 

JA1JRS

qjrさん、こんにちは。いつもお世話になります。

うちは実家の庭が使えた分だけダイポールを張る余裕があったと思います。とても単独では無理でした。

例えば短縮したハーフスローパーとかではいかがなのでしょうか?3.5MHzのトラップを付ければ一本で済みますし、飛ぶ飛ばないは別にしても、エレメント端を3~4m上げられれば隣家が近くても防護指針はOKのような気がします。

http://kinta3.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_fef/kinta3/1.9.jpg

この画像はスローパーで防護指針を計算してみたものです。

出来れば諦めずに機会があったらチャレンジしてみて下さい。

市販品でも短縮ハーフスローパーとか売っているみたいですし。
http://linear-amp.wmjn.jp/ca22/22/

おっしゃるように特にローバンドは電波障害が出やすいですし、ご近所とのマッチングを良くしていかないと、何が起きるかは分かりませんよね。

気をつけて楽しみたいと思います(*^_^*)
これからもよろしくお願いいたします。


by JA1JRS (2015-08-19 14:03) 

桜井

始めまして。
とても参考にさせて頂きました。
私も現在200Wから1KWへのQROを考えてまして3.5MHzと3.8MHzについて悩んでます。 フルサイズ逆V1本で
各中心の3.535と3.798はチューナでも落としきれません。
バンド拡張されて3.5の上の方、3.8の下の方ならOKなんですが・・。落成検査の実通テストの時は周波数を指定されちゃうのでしょうか?? 
by 桜井 (2018-08-22 20:49) 

JA1JRS

桜井さん、こんばんは。
周波数は指定されないので大丈夫だと思われます。
周波数カウンターでの測定はあるかも知れませんが、実際の実通テストは自分で周波数を選べたと記憶しております。
当日の環境の変化で色々あるのはある程度柔軟に対応して頂けます。
QROは色々と大変なこともあると思いますが、そこを乗り越えれば…と思い頑張って見てください。
by JA1JRS (2018-08-22 21:14) 

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